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フランス コンテ・チーズの旅_4 [チーズ]

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フランス コンテ・チーズ研修旅行では、伝統的なコンテ作りを行うチーズ工房も見学しました。
ここは入場料制のアトラクション工房。
見学者に向けて説明をしながら、職人さんが昔ながらの製法でチーズを作ります。

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中央にドーンと構えるのは大きな銅鍋。熱源は薪です。
熱伝導が良い銅は安定して熱が入り、チーズ造りに最適だそうです。
凝固剤を入れた牛乳を、かき混ぜながら温めていきます。
地元の見学者の方たちも珍しいらしく興味津々の様子でした。

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しばらく温めると、ミルクの脂肪分が固まって、カッテージチーズのようなポロポロの粒ができてきます。更に温めて、良いタイミングになったらサラシのような大きな布でミルク中の固形物をすくい取ります。

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鍋の横にある木枠まで持ち上げて、枠の中に入れてギュッとプレスします。
水分を圧搾したらチーズの元が完成です。

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昔はこうやって作っていたのですね。
前々回にご紹介した近代的な設備の工房とは随分違います。
主な見学者は、地元の家族連れの方たちでした。
皆さん興味津々、近づいて写真を撮っています。
意外にチーズ作りが珍しい様子です。
考えてみえば、私たち日本人も醤油や味噌作りは普段の生活から遠いものだな、と思いました。
こうして伝える、という事も存続には大切な役割りなのだと思います。
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フランス コンテ・チーズの旅_3 [チーズ]

前回のように工房で作られたチーズは3週間保管され、しっかりと固まらせた後、地域内の大きな熟成庫に移され、専門の熟成士によって、じっくりと時間をかけて熟成されます。
今回は、熟成会社Fort des Roussesをご紹介します。

写真左側が代表のムッシュー。お洒落な紳士です。
にこやかに出迎えてくださました。
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入り口のホールには、昔の道具などが展示されています。
温度と湿度を一定に保つ為、庫内はこのような石造りです。
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ホール壁沿いには均等に扉がついています。
中はどうなっているのでしょうか?
ひとつを開けて入ってみました。
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暗くて洞穴のようです。
奥まで進むと見えました!
大きな棚にはチーズがズラリと並んでいます。
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巨大な棚には整然とコンテ・チーズが並んでいます。
工房で作られたチーズはここに運ばれ、最低4か月熟成されます。
熟成の間はモルジュと呼ばれる塩水をすり込み、反転させる作業を繰り返します。
ここではオートメーションの最新設備で、機械が定期的に反転させています。
チーズは1玉約40キロ。昔の手作業ではさぞかし重労働だったことと思います。

ムッシューが中を案内してくださいました。
一玉を引き出し、ハンマーのようなものでトントンとたたいてみました。
何をしているのでしょうか??
これはソンドゥと呼ばれる特別なハンマーで、チーズの熟成度合いを確認するものです。
出荷前に専門家が音で内部の様子を察知し、熟成度合いを確認します。
すごいですね。音で見分ける事ができるなんて。
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このように丹念に手入れされた結果、コンテは独特の色や食感や香りを備えます。

熟成庫の後は、熟成期間違いの3種のコンテを試食させていただきました。
若いものは爽やかな酸味があり、良く熟成されたものは深い味わいとアミノ酸のジャリジャリとした食感があり、それぞれの良さがありました。
まるで同じチーズとは思えないくらいです。
その時々のシーンに合わせて選べるのも、コンテ・チーズの良い所だと思います。
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フランス コンテ・チーズの旅_2 [チーズ]

スランス コンテツアーで最も印象的だった生産者さん Fromagerie de Longchaumoisをご紹介します。
アルプスに程近い緑豊かな環境で育ったモンベリアード牛たちの新鮮なミルクは、毎日酪農家から村の中心にあるチーズ工房に届けられ、職人が伝統的な製法を守ってチーズ作りをしています。
ここは現代の設備を備えた一般的な工房で、基本的な製造法を知るのにピッタリな所でした。
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工房の中に入ると、ドーンと大きな銅鍋が目に入ります。
お風呂にできる位の大きさ、毎朝この鍋でミルクを発酵させるところからチーズ作りが始まります。
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発酵後はミルクを凝固させたり、凝固したもの(カード)をカットしたり、型に入れて水分をしぼったり-etc. さまざまな行程を経て、チーズらしい形になります。
ここで3週間ほど保管され、カードの粒がしっかり固まったら、熟成士さんの元へ運ばれます。
工房の作業はここまで、この後は地域内の大きな熟成庫に移され、専門の熟成士によって熟成されます。
コンテは1玉、約40㎏。熟成後の目方なので、製造段階では更に重たいです。
それぞれの作業を慣れた手つきで事もなげにこなしていく様子に見とれてしまいました。
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ここではバターも作っています。ミルクを脱水機のようなものにかけて脂肪分を取り出したり、昔ながらの木型を使って型入れしたり、といった作業も見学させていただきました。
手づくりのバターは少し酸味があってさっぱりとしていて、そのまま食べても十分おいしいです。
日本だと「バターを食べる」なんて感覚は無いと思いますが、フランスの方がバゲットに超厚切りのバターをのせて食べる気持ちがようやく理解できました。

最後は自家製で熟成させたチーズを試食させていただきました。
熟成度合いの違うものをタップリ3種類、大サービスです。
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切り立てのチーズは香り豊かで、熟成の若いものも、進んだものも、それぞれの良さがあり美味しかったです。笑顔の素敵な奥さまも一緒にサーブしてくださいました。
お腹も気持ちもイッパイになり、感謝の気持ちを身振りで伝えて工房を後にしました。
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フランス コンテ・チーズの旅_1 [チーズ]

10月25日(日)神楽坂プリュスで「コンテ チーズ案内」を開催します。
チーズ初心者の方大歓迎の楽しい会にしたいと思います。
これから、2013年にコンテチーズ生産者協会主催のコンテツアーに参加した様子を5回に渡ってお伝えします。

ツアーのはじまりは、フランス・ジュラ地方のコンテ生産の中心地ポリニーにあるMaison du Comté(コンテ博物館)からでした。博物館というよりは、お菓子屋さんのような可愛らしい建物です。
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スタッフの方が大きなフランス地図のあるエントランスで迎えてくださいました。
コンテ生産の地、ジュラ地方の簡単な解説や、チーズのできる仕組みなどをお聞きしました。
なかでもミルクを固める酵素“レンネット”の原料を触ったことが印象的でした。
仔牛の第 4 胃から得られる凝乳酵素で、原料は子牛の胃を乾燥させた薄茶色の油紙ようなものです。小さな切れ端を記念に持ち帰させていただきました。
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コンテチーズが並ぶ熟成庫へ案内していただきました。周囲に巻かれた緑や茶色のラベルの色の意味や熟成度の見分け方などを教えていただきました。
出荷時に熟成士がチーズひとつひとつを20点満点で採点します。
高得点のものにはラベルが貼られ、緑の方が高得点のランクです。
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スタッフの方が手に持っているのは「ソンドゥ(sonde)」と呼ばれる特別なハンマー。これを使って、チーズの熟成度合いをひとつひとつ評価します。音で熟成度合いが分かるなんて、ビックリです。
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一通り見学を終了した後は、コンテの香りについて説明いただきました。
コンテは熟成度合いや仕込み時期などの違いにより、実にさまざまな風味がします。
コンテの香りは83通りの表し方で表現され、果実系、スパイス系など大きく6つのカテゴリーに分類されています。ナッツやフルーツなどは分かるのですが、「わら」や「ぬれた羊毛」なんていう表現もあります。フランス人の香り感覚は日本と比べて随分バラエティーにとんでいます。
香りの解説ボード(実際の香りつき!)がショップで販売されていたので買ってみました。
日本に戻ってからも復習ができそうです。
基本の知識を頭に入れて、さまざまな生産者さんの所へ出発です。
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スパロウさんの食の旅2015.AUutumnーコンテチーズ案内 DMができました [チーズ]

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神楽坂プリュスで開催の「スパロウさんの食の旅2015.Autumn ー コンテチーズ案内」のDMができました。

チーズの本場フランスで人気No.1のコンテチーズ。
まるでハイジの世界!アルプスに程近い山脈一帯の大自然の中で暮らしている牛のミルクからできています。
そんなコンテについて楽しくお勉強しませんか?
チーズ好きの方ならどなたでも!
お一人参加でも心配ご無用、初心者の方でも楽しんでいただける内容です。
お気軽にご参加ください。

「スパロウさんの食の旅2015.Autumn ー コンテチーズ案内」
■場所:神楽坂プリュス
■日にち:2015年10月25日(日)
■時間:12:00〜13:30
■定員:10名さま
■参加費:3,000円(当日いただきます)
■内容:
コンテチーズのお話(現地の風土、製造方法など)
コンテチーズの熟成違いによる食べ比べ
コンテチーズを使った簡単料理ご紹介
ご試食(天然酵母の自家製パンと一緒に召し上がっていただきます)
※季節の自家製ミニジャムのお土産つき
■お申し込み:(1)お名前(ふりがな)(2)携帯など連絡がつく電話番号 (3)メールアドレス  (1)〜(3)を明記の上、下記までお申し込みください。
atelier.sparrow7@gmail.com
スパロウ圭子
※定員になり次第受付終了いたします。
→満席となりました。
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