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ぶどう酵母の丸パン [パン]

静岡に「アトリエぬいや」という、染型製品をはじめ手仕事のかずかずを扱っているお店があります。
店主の山内さんは型染め人間国宝、芹沢銈介に師事された方、民芸の素朴さと抜群のデザインセンスによるモダンさとがうまく合わさり、とても素敵な布製品を作っておられます。また、茶目っ気たっぷりで気さくな人柄もとても魅力的な方です。
8月の夏休みに浜松のアトリエにお邪魔し、型染め体験をさせていただきました。その時に庭で採れたぶどうをたくさんいただきました。山内さん自ら採ってくださったのがとても嬉しくて、パンにして送りたいなと思いました。
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自宅へ戻ると新鮮な内にと、すぐに仕込み開始しました。
良く洗って瓶に詰めます。上から棒で4〜5回押してつぶします。
しっかり蓋をして冷蔵庫に入れて2週間ほど寝かせます。
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日を追うごとに水分が出て実が崩れてきます。
程よい頃合いになったら冷蔵庫から出して4〜5日、好みの香りになるまで寝かせます。
毎日、朝晩に蓋を開けて瓶をゆすって空気を入れます。
甘口のワインのようなフルーティーな香りになってきました。
そろそろかな? 酵母液の完成です。
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普段よく作るレーズン酵母では、液に小麦粉を足して種を作りますが、
今回はぶどうの香りを生かしたいので液のまま使う事にしました。
どんなパンが良いかな???
あれこれ考えましたが、シンプルに丸パンにしました。
のびのびとお庭で育ったぶどうには、気取らないパンが良い気がしたからです。
山内さんの顔を浮かべながら、ひとつひとつ丸めました。
焼き上がったのを並べてみると、ぶどうの房のようです。
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お口に合うかしら……
宅配便でおお送りしました。
翌日、早速お電話をいただきました。
「本当に作ったんだねェ」
「丸い形が何とも良いじゃない!」
さすが作家さん。形に目がいくようです。
相変わらずの溌剌とした声でお話しくださいました。
この夏一番の思い出です。
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